編集部だより


990711 ESEC雑感 (門田)

7月7日から9日までの3日間、ESECが東京BigSiteで開催され、最終日に「ゆりかもめ」の事故がありましたが、まずは無事終了したようです。皆さんは無事帰宅されましたか?

会場は初日はちょっと出足が低調で心配しましたが、2日、3日目には例えばC社、M社、I社、A社の交差点?では交通渋滞も多発するなど、大盛況でした。入場者はESECだけで多分実数が1万人、それに入場登録されていないVIPを加えたものになるでしょう。この数字は正確には主催者から発表されるでしょうが、あの厳密な登録によって得られる、多重カウントのない実数なのです。しかも併設のソフトウェア開発環境展の入場者も流れてきますから、混雑は仕方がないところでしょう。

折りからPC以外のマーケットにあらゆるビジネスの眼が注がれ始めたとは言え、昨年、突然?登場し、一気に業界のstandardな展示会にのし上がった、この力には驚く他はありません。そこで、この展示会の成功要因をちょっと考えてみました。

1.主催者が展示会専門のプロである
2.併設の展示会「ソフトウェア開発環境展」と相乗効果がある
3.看板としてのセミナー作りに力を注いでいる

まだいくらでもあるでしょうが、などなどです。

特にこの「1」は奥が深く、展示会ビジネスをようく理解した経営者がいて始めて実現された事柄が多いのです。私も展示会セミナー委員をお引き受けしてから、社長の経営哲学を伺う機会がありました。別稿でも書いた記憶があるのですが、展示会とは出展者と来場者の2種類の顧客を同時に満足させるビジネスなのです。これを見事に体現された経営観をお持ちです。できれば、このEISでもそのあたり寄稿して頂きたいと考えています。

お役所主導の展示会などは、どうしても「助成」の意識が強く、「場所と機会を与えたのだから後は頑張りなさい」という姿勢が目立ちます。それだけでは全体のコーディネーションが生み出す効果は希薄になります。ESECではまず主催者が業界の性質をよく理解した上で、運営方針を作り、専門知識を要する内容は専門家に任せ、後は通常のビジネスを推進するのです。

当たり前に聞こえるかも知れませんが、展示会を年中行事の一つ、場所貸し、あるはoperationビジネスと考える業者には到底出来ないことなのです。具体的な内容は、R社のノウハウの恐れもありますので、言及は控えますが、機会があれば触れてみるつもりです。

次に展示における個人的な感想ですが、もともとこの展示会の性質がソフトウェア寄りなのですが、いわゆる組込みソフト開発と業務系のソフト開発の垣根が低くなってきたな、というところです。O総研や日本R社がちょうどESECとソフトウェア開発環境展の中間にブースを持つ意味が分かる気がします。

一方、組み込みでは相変わらずRTOSやネット技術が人気ですが、よく見ると各社さんともに品揃えに大きな差をつけるのが難しく、むしろ総合力でシステムインテグレータとして、あるいはSolution Providerとしての方向を模索されていらっしゃるようです。その核としての得意技がRTOSであったりプロトコルスタックであったり、デバイスドライバレベルであったりするのでしょう。

さて、私自身は、今回は展示会場もちょこちょこと顔を出しましたが、それ以外に多くのミーティングを持ちました。考えてみれば、業界の関係者、そして将来関係するかも知れない人々が一堂に会するのですから、この機会を逃すことはできません。不断はお忙しくてアポは言うに及ばず、電話の会話さえも難しい経営判断をされるVIPやキーエンジニアがそこらを歩いていらっしゃるのです。皆さんはいかにこの機会を利用されましたか?