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彼女たちのニューヨーク訪問には、はっきりとした目的がある。「ナム・ジュン ・パイク」と言う名前の韓国人のビデオ・アーティストの特別展が、グッゲン
ハイムという美術館で開催されていて、それをお目当てに来たのである。
彼は 韓国人と言っても1965年頃からニューヨークの Mercer ストリート(そう、 先週号のフォト通信<カフェ>で出てきましたね)に住んでいて、すっかりニューヨークのアーティスト、と言った感がある。
彼は、テレビを素材として、ちょっと変わった作品を作り上げてしまう。たとえば、テレビをいくつもくっつけて、ロボットのような形にしてしまう。顔も、
手も、腕も、体も、腰も、足も、すべてテレビでできている。写真だとよく わからないが、実物には電源が入れられ、それぞれのブラウン管に不思議な
映像が渦巻く。実は、彼の年齢を聞いてびっくりした。68歳である。テレビという、一見醜悪な(失礼)電気の箱を芸術にしたその感性は、来るべき
(そして本当に来てしまった)電気仕掛けの社会を先取りしていたのであろうか。
アンディ・ウォーホルはコマーシャルな映像を芸術にしてしまったが、 ナム・ジュン・パイクは映像の入れ物を芸術にしてしまった。
ちなみに、今回のグッゲンハイムでの特別展は、2000年になって始めての 特別展を飾るものとして、栄誉あるものらしい。韓国生まれのこのアーティ
ストは、それほどこのニューヨークで評価されている。私も期せずして、 フランスから来た彼女たちに教えられたこのアーティストに、とてものめり込んでしまった。
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ということで、今回の映像は特別展一階に展示されている「床に転がった たくさんのテレビ」です。映像がめまぐるしく変わり、またその上空には
(写っていませんが)レーザー・ビームによる光のアートが描かれています。
この展覧会は4月26日まで開催されているとのこと。NYにこられる方は ぜひ。
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