アメリカ人と日本人の生活や考え方、また両国の社会の違いを論じる本は数限りなく出版されている。この本もジャンル的にはそのひとつなのだが、変わっているのは表題にもあるように、在日アメリカ人への聞き書きをベースにしていることである。登場するアメリカ人はバラエティーに富んでいる。
日本でロマンスあるいは恋のトラブルに出会う若者。日本人の赤ん坊を養子にした夫妻。終身雇用の条件で日本企業に入社したが、最終的に泣きながら退社した有能な青年。交通事故を起こしたビジネスマン。銀座通の日本人のハシゴ酒に巻き込まれた弁護士など、など。要するにいろんな事情で日本に来た普通のアメリカ人が日本に来て体験したことを手がかりに、「私生活にとって一番大事な事柄」の日米比較を68項目にわたって懇切丁寧に行った本である。
100人の発言の単純な採録に終わらせないために、筆者は、聞き書きデータを再構成し、統計資料なども駆使しながら両国の普通の人びとの誕生から死までの相違に迫っていく。